「屋根塗装っていくらかかるの？」「見積もりを取ったけど、この金額が適正かわからない…」

屋根塗装を検討する際、最も気になるのが費用の問題ではないでしょうか。相場を知らないまま業者に依頼すると、必要以上に高い金額を請求されるリスクもあります。

この記事では、屋根塗装の費用相場と工事の手順、価格の内訳までわかりやすく解説します。適正価格を把握して、安心して工事を依頼しましょう。

屋根塗装はなぜ必要？放置するリスクとは

費用の話に入る前に、そもそもなぜ屋根塗装が必要なのかを確認しておきましょう。

屋根は365日、強い紫外線や風雨、温度変化にさらされ続けています。塗装が劣化すると防水性が低下し、屋根材自体が傷んでしまいます。最悪の場合、雨漏りや下地の腐食につながり、屋根全体の葺き替えが必要になることも。

定期的な塗装メンテナンスは、防水性の維持、屋根材の保護、そして美観の維持という3つの重要な役割を担っています。早めの塗装で屋根を守ることが、結果的に大きな出費を防ぐことにつながるのです。

屋根塗装の費用相場

屋根塗装の費用は、屋根の面積によって変わります。一般的には1㎡あたりの単価で計算されます。

30坪住宅の費用目安

30坪（屋根面積約80㎡）の住宅を例に、費用の目安をご紹介します。

縁切り・軽微な補修：単価200〜300円/㎡で、約24,000円程度です。

塗装工事（シリコン塗料の場合）：単価3,000〜3,500円/㎡で、約24万〜28万円となります。

合計費用の目安 30坪の住宅であれば、30万円以内が一つの目安です。覚えておきましょう。

屋根材の差し替えが必要な場合

点検時に屋根材の割れなどが見つかった場合、差し替え工事が別途必要になります。費用は1枚あたり2万〜3万円程度が相場です。

なお、これらの費用は地域や業者によって異なります。極端に安い見積もりや、相場より20万円以上高い見積もりには注意が必要です。

屋根塗装工事の手順

適正な費用かどうかを判断するためにも、工事の手順を知っておくことは大切です。屋根塗装は以下の流れで進められます。

①事前調査・診断

まず職人が屋根に上がり、現状をチェックします。塗装がすぐにできる状態か、補修が必要な箇所はないかを確認する重要な工程です。

②高圧洗浄による下地処理

塗装の密着性を高めるため、高圧洗浄で屋根の汚れやコケ、古い塗膜をしっかり洗い流します。この作業が不十分だと、塗装が剥がれやすくなります。

③補修・縁切り作業

コロニアル（スレート）屋根の場合、「縁切り」という作業が必要です。屋根材の重なり部分に隙間を確保することで、雨水の排出経路を作ります。縁切りをしないと雨漏りの原因になるため、非常に重要な工程です。

現在は専用の部材（タスペーサー）を使用することで、確実な縁切りが可能になっています。

④下塗り

下塗りは塗装工程の中で最も重要です。屋根材と塗料の接着剤のような役割を果たし、この工程の良し悪しが塗装全体の耐久性を左右します。下塗りが不十分だと、数年で塗装が剥がれてしまうこともあります。

⑤中塗り

下塗りの上に、仕上げ用の塗料を塗っていきます。色を付けていく最初の工程で、ムラなく丁寧に塗ることが求められます。

⑥上塗り

3回目の塗装となる上塗りは最終工程です。中塗りと同じ塗料を重ねることで、十分な塗膜の厚みを確保します。「3回塗り」が基本とされるのは、この厚みが耐久性に直結するからです。

⑦検査・確認

すべての工程が終わったら、塗り残しや仕上がりのムラがないか最終チェックを行います。

屋根塗装で失敗しないためのポイント

費用と手順を理解した上で、業者選びの際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

複数社から見積もりを取る

最低でも2〜3社から見積もりを取り、比較することをおすすめします。相場観がつかめるだけでなく、各社の対応の違いも見えてきます。

見積もりの内訳を確認する

「一式」としか書かれていない見積もりは要注意です。下塗り・中塗り・上塗りの工程や使用する塗料名、数量が明記されているか確認しましょう。

極端な価格には注意

相場より極端に安い場合は、工程を省略される可能性があります。逆に20万円以上高い場合は、過剰な費用が上乗せされているかもしれません。適正価格を知ることが、トラブル回避の第一歩です。

まとめ

屋根塗装の費用は、30坪の住宅で30万円以内が一つの目安です。工事は高圧洗浄から始まり、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本。この手順をしっかり行うことで、塗装の耐久性が確保されます。

見積もりを比較する際は、工程ごとの内訳が明記されているかを確認し、相場から大きく外れた価格には注意しましょう。

適正な費用で質の高い工事を行うことが、屋根を長持ちさせる秘訣です。まずは信頼できる業者に点検を依頼し、現在の屋根の状態を確認することから始めてみてください。

▶With Reformへのご相談はこちらから◀