リフォームお役立ち情報屋根・外壁に塗装が必要な理由 その1
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UPDATE : 2025.02.06

屋根・外壁のメンテナンスの代表格といえば「塗装」です。その塗装がどうして必要であるかをまとめてみました!

塗装は、ただ家を美しく見せるという美観の観点だけでなく、住宅の重要な機能を守り、維持するための「保護膜」として重要な役割を果たします。以下、塗装がどのように住宅の性能維持に貢献するか、3つの観点で具体的に解説します。
塗装は、防水機能を保つために重要な役割を果たします。屋根や外壁に塗装することで、屋根材と外壁材の材料に雨水や湿気の侵入、染み込みなどを防ぐことが可能となるのです。
塗装は、屋根材や外壁材への雨水の浸入を防ぐ第一の防御線として機能します。塗膜が劣化すると、まず基材(屋根材・外壁材本体)が傷み始め、さらに進行すると内部の木材の腐食や金属部分の錆びにつながってしまうのです。
昨今では、JIS K 5675(屋根用高日射反射率塗料)に適合した防水塗料が普及しています。2011年に制定された規格で、現在では多くのメーカーが認証を取得しています。また塗装には、防水塗料(JIS C 0920規格)というものもあります。この防水塗料を用いるとより雨をはじき、建物への侵入を防ぐことが可能です。
ただし、完全密閉型の防水塗料は、湿気の逃げ道がなくなり塗膜の膨れを引き起こす可能性があるため、透湿性と防水性のバランスが重要です。
紫外線(UV)は建材にとって大きな敵です。長時間、太陽の紫外線にさらされると、外壁や屋根の塗膜が劣化し、ひび割れや色褪せが進行します。
紫外線は塗料に含まれる「酸化チタン」という成分から「ラジカル」という物質を発生させます。このラジカルが塗膜を破壊し、チョーキング現象(壁を触ると白い粉がつく)などを引き起こすのです。最新の「ラジカル制御型塗料」は、この現象を抑える技術により、耐用年数が15~20年に延びています。
住宅がさらされている環境にもよりますが、屋根・外壁塗装の回数を減らしたい人にはおすすめです。
遮熱塗料や断熱塗料を使用することで、建物の温度管理が向上し、省エネルギーにもつながるでしょう。
効果は、夏は熱を反射して室内温度を下げ、冬は内部の熱を逃がしにくくするため、冷暖房効率が向上します。遮熱塗料で下がる温度は、10~15度と言われているのです!
しかしながら、遮熱塗料の効果はあまり体感は厳しいというのが現実です。なぜなら、室内温度への影響は限定的であるためです。
例えば屋根を遮熱塗料を施工した場合、その屋根下の部屋である2階の部屋の温度に関係しているのは、次の2つになります。
1:窓からの日射熱が室温上昇の主要因(約70%)
2:壁面からの熱貫流は全体の20-30%程度
この影響を計算すると遮熱塗料で得られる効果としては壁面の20%程度であり、遮熱塗料での対策で10度の温度変化があると仮定すると、せいぜい 1~2度前後。体感としてはあまり感じないと思います。

よって、塗った屋根部分自体は、温度は下がりますが、あまりにも窓からの影響を受けるので部屋の温度は思ったより下がりません。そのため、部屋の温度を下げたいのであれば、「窓リフォーム」をする方が効果があるでしょう。

遮熱塗料を塗ると温度の上昇を抑えることは可能です。温度変化がの差が通常塗料よりも少なくなります。したがって、伸縮の幅が狭くなることにより、材料への負担も少なくなることはあります。
さらに紫外線の影響からも軽減できるため、遮熱効果以外の保護効果も期待できます。
| 測定対象 | 遮熱塗料の効果 | 備考 |
| 屋根表面温度 | 最大15~20℃低下 | 白系塗料で最大効果 |
| 室内温度 | 1~2℃低下 | 体感は限定的 |
| エアコン消費電力 | 10~20%削減 | 建物条件により変動 |
※定量的に測るのは難しいため、上記の表はあくまでも定性的なものになります。
しかし、遮熱塗料によっては遮熱の付加機能により耐候年数が下がるものもあります。塗料を選定するときはよく検討する必要があるでしょう。
塗装は見た目の美しさを保つだけでなく、防水・紫外線防止・温度管理という重要な機能を持っています。特に遮熱塗料については、過度な期待は禁物ですが、建材を長持ちさせる効果は確実にあると言えるでしょう。
しかし、専門のスタッフでなければ、いつが屋根・外壁の塗装のタイミングなのかわからないケースも少なくありません。With Reformでは、無料での現地調査やお見積りにも対応しています。我が家に長く住み続けたい、最後にいつメンテナンスしたのか忘れてしまったなどの場合は、ぜひ一度ご相談ください。