UPDATE : 2022.05.10
(1)付帯部もしっかりとメンテナンスが必要。外壁だけを塗装したら良いわけでない。<軒天編>
皆さんは外壁を塗装するとご決断したときには、当然ですが、外壁塗装だけをしたらよいのでは?と考えると思います。
そんな事を言われると「えつ、それだけでないの?」と思ってしまいますよね。
結論から言うと「それだけではありません」
今回は付帯部は何を付帯部というのか?そしてどんなことをメンテナンスをした方がよいのか?ということをお伝えしたいと思います。
付帯部は2つあります。それは、軒天と破風(鼻隠し)この2つです。まず、軒天からご説明します。
(1)―1 軒天とは?
軒天の役割は何か?それは4つあります。
具体的に申し上げると下記の物です。
①軒天がしっかりあるので外壁に雨水がかかりにくくなり、雨水が外壁にあまりかからないので、軒天が無い
お家に比べて劣化しにくい。
このイラストを見比べていただくとあきらかですが、実は軒が出ている方が雨水がかかりずらいのです。
軒天の意外な役割です。
軒の出が大きいお家
②軒天がなく、軒の出が小さいとよごれがとてもつきやすい!
こちらの外壁を見るとあきらかです。かなりの雨だれがついています。
③火事になったときに隣の家に火事の被害が拡大しずらいように軒があることにより、火事が広がりずらい!
実は、火事になると隣の家に火が飛ばないようにするにもこの軒天がとても大切な役割をします。実はこの軒天にも
「不燃材」というものを使い隣の家に家が延焼しないようにしているのです。
軒天が不燃材であるのは、最近では当たり前なんですが、昔のお家では珍しかったんです。
今の火事になっても大丈夫な不燃材軒天のお家
因みにこちらのお家は、外壁が古いタイプの不燃材ではないお家です。
少し木の感じは感じてもらえますか。左側が少し塗装が剥げて木材が見えております。
④外壁材と壁の間の通気層の出口としての役割
・屋根にたまった湿気を取除く役割
軒天とは、空気が壁の下 土台部分から入り、出口として軒天となっております。
そのタイプには2つのタイプがありまして、軒天材自身に穴が開いている材料(有孔板という)を使っている場合。
また軒天に換気をつけて空気穴を創る方法。
この2通りがあります。
有孔板をつかう方法
換気口を創って換気をする方法
ここまでが軒天の役割です。
軒天というところは地味なんですが、実はとっても大切な箇所で役割も大切なんです。メンテナンスをしっかりとすることが必要な
理由です。
もしメンテナンスをしないと軒天自体も劣化が進んでしまい軒天が壊れてしまうのです。
(1)―2 軒天のメンテナンス方法
軒天のメンテナンスこれは2つの大きな方法があります。
①塗装をして軒天の材料を保護して水からの劣化を防ぐ
今回のK様邸は、このように塗装をしております。
②壊れたところの軒天材を張り直しをする
昔の軒天材は木材が多かったのでこのように年数が経つと腐ってきてしまいます。そのため張替えます。
この軒天分を直さないままでいるとそのうち腐ったものが落ちてきてしまい、その後壊れてしまうということが
起こるわけです。
それがどんどん進むと、風が強く台風が来た時などに軒全体が吹き飛ばされてしまうことになります。
これは避けなければならないことです。
(1)―3 軒天材に使われている材料とは何か?
軒天材は家を建築した年で変ってきます。
それは、建築基準法が実際の「起こった火災」により厳しい規制に変化したことが原因となっております。
(因みに建築基準法22条規定という)
それでは代表的な不燃材を張った軒天材をご紹介します。
①ケイカル板 (ケイ酸カルシウム板の略)
②サイディング材
③木材(ベニヤ板)これは不燃材では無いが昔の家は多い
このように軒天材もいろいろありますので、家に今使われている
材料に合わせて直していくことが必要となります。
①ケイカル板の例
②サイディング板の例
③木材ベニヤの例
このように3種類の材料が主なものです。
以上が軒天に関することでした。かなり軒天というは地味な役割で目立たないのですが、本当に大切な役割を担っております。
そのために軒天もしっかりとメンテナンスをしていただきたいと思っております。
(2)今回は、軒天を塗りました。
今までご説明をさせていただきましたが、軒天のメンテナンス方法は最近に建てているお家では塗装でほとんど済みます。
そのためしっかりと塗装をしていくことがとても必要です。
K様邸ではしっかりと塗り込んで綺麗に仕上げていきました。
今回は付帯部の軒天についてご紹介をしました。
次回は、いよいよ外壁の塗装に関してお伝えをしていきます。
住宅メンテナンスに関する書籍を出版しました。
書籍名:「あなたの持ち家があぶない!」
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