UPDATE : 2022.05.16
(1)外壁塗装をするタイミングはいつがよいの? 年数と季節で考える。
(1)-1 塗装をするべき年数とは?
よくお客様とお話をしていると次のような質問を良く受けます。
「塗装をするタイミングは築年数でどれくらいがよいですか?」
この質問の答えは意外に簡単です。「塗料の劣化が進むまえに塗装をしてください」とお伝えしおります。
では、実際どれくらいなのか?ということですが、具体的に申し上げると「外壁の種類、外壁を塗っている塗装」に
よって違います。
今の新築ではあまり住宅建設中に塗装をすることは少なくなりました。以前は、建設中に塗装をするといったことを
よくしておりました。理由は「お客様の好きな色にする」ということが多かったのでしょう。
そして、ほぼこのようなサイディングです。
多色塗装のサイディングがなかったこと。また、サイディング材が以前は「高価なもの」としてあったので現場にて塗装を
していたことが考えられます。
そのために、20年ぐらい前に建設中の塗装をしていたものは、恐らく10年も経たないうちに塗装が必要であったと思います。
また、サイディング材でない「塗り壁調」のサイディングも実はよくあるのがジョリパットというのですが、そのような壁も
だいたい築年数10年ぐらいで塗ることが通常です。
ジョリパットはいろいろありますが、このような外壁です。
まとめると、 外壁の種類と家を建てた時期により、次に塗る塗装の時期が違うということになるわけです。
塗装をする時期は、
① だいたい10年ぐらい
② 塗装が劣化するまえ
そして、もう一つの基準としては実際にお家の壁を触ってみて、この写真のように「白い」ものが付き始めたら
もう塗らないと遅いということもいえます。こんな感じです!
このように、塗装をする時期はまず10年と考えるべきです。
ところが、最近はこのサイクルが伸びてきております。理由は外壁材に塗っている塗装の対候性が伸びているのです。
皆さんここで質問ですが、新築住宅に使われている外壁材に採用されているものは何が一番多いかご存知ですか?
新築サイディングの 現在ではこんなシェアとなります。
① 窯業系サイディング 80%
② 金属サイディング 10%
③ モルタルサイディング 5%
その他 外壁
これを見るとサイディングボードが殆どなんです。
となると、まずサイディングの塗装はどれぐらいですべきかということをまずは考えて欲しいのです。
この図は サイディングがどれくらいで塗り替えるべきかを記載された図となります。
ニチハのサイディングメンテナンス提案例
https://www.nichiha.co.jp/info/maintenance/yogyo/
これを見ていただくと、サイディングは厚みによってメンテナンスのスケジュールが異なってきます。
14ミリという普及品は、だいたい10年で塗装する。
そして、厚みのあるサイディングは種類によってまったく塗り替えるタイミングが違うのです。
もちろん、先ほどお伝えしたようにこのようになったら塗ることのサインでもあるので塗るべきですが、
ただ、一般的知識として塗る時期を知ることはとても大切なことだとおもいます。
また、このサイディングモデルは実は窯業サイディングというもので金属サイディングですとメンテナンス時間が変わってきます。
ちなみに代表的金属サイディングであるアイジーサイディングに関しては以下の通りとなります。
https://igkogyo.co.jp/clean/data/siding.pdf
このようにサイディング材や外壁材の種類によって推奨をしているメンテナンススケジュールが異なります。
私たちがよくお客様と話をしていると、塗装をする時期は「隣のお家が塗装を始めたから!」という方が大勢いらっしゃいます。
それは同じ時期に建築をしていたら問題ないとも思いますが、ただ、違う外壁材を使っているとなると塗装時期も違うのです。
ご自宅の外壁材がどこのものを使っているのか?ということを知るためには、お家を建築したときに「仕様書」というものがあります。
この「仕様書」をじっくりと見て読んでいただくとわかると思います。時々書いていない仕様書もあるかとおもいますので、そのときは、
私たちにお尋ねください。すぐにご回答させていただきます。
(1)-2 塗装に適している季節はいつか?
塗装をしていくときのポイントは何かというと、
①塗装はしっかりと乾燥させる必要がある
②塗装中雨が降ると流されてします
③気温が低い時と湿度が高い時は塗装装に適していない(5度以上の温度、85%以下の湿度)
④夏場の屋根は乾燥が早いので仕上げに関係する
この4つが季節に関係してきます。
この4つの関係を考慮し、一番良い時期を考えるとやはり春と秋となります。
だから皆さん何となくですが、春と秋が塗装の絶好シーズンであると思っておるのだと思います。
春ですと、だんだん温かくなり朝早くを除いては5度の気温以上となります。また、湿度も比較的低いです。
何となくですが、梅雨前までがよいのだと思います。
夏についてですが、屋根の塗装はすこし問題があります。夏の屋根はとても温度が高く、乾燥が早いのが特徴です。
その分温度が高いので仕上げていくのに仕事が遅くなってしまうこともあります。
このように、実は塗装に対しては、温度と湿度もちろん雨もそうですが関連しているということになります。
春と秋に塗装をしたいと思うのはこのような理由です。ただし、温かい地方ですとそうでもないかもしれません。
(2)2階の塗装は、クリアでなく、色を塗りました
塗装で大切なのは、メンテナンススケジュールをそろえること!
K様邸のお話に戻ります。K様邸は、1階は多色のサイディング材で塗りました。
このように1階と2階を塗り分けで違うことをする場合もあります。
クリア塗装と、色付きの塗料で違うのは塗り方です。クリア塗装は2回ですが、色付き塗料を塗るときは、3回塗りとなります。
3回塗りとは、下塗り、中塗り、上塗りということで行っていくわけです。
下塗りはこんな感じです。
下塗りは大抵このように白色をしております。
そして中塗りは、このようにしました。
最後に上塗りです。
K様が1階と2階で違ったのは、次の理由からでした。
1階は多色のサイディングで気に入っていたのでクリア塗装。当然色付きにしてしまうと気に入っている柄が消えてしまいます。
そして、2階も当初クリア塗装を検討されていたのですが、もともと白いサイディングであったので少し汚れが気に
なっていたことが、やはり塗装をして綺麗にしたいということで2階は色付きの塗装をすることにいたしました。
ただし、色付きの塗装をすると当然塗装の種類が違うので塗料の耐候年数をそろえていかないといけないないことも
あり今回はクリアの塗装をフッ素にいたしました。
塗装の耐候年数をそろえていく理由は、次のメンテンスを考慮することが必要であるためです。
つまり、足場は同じタイミングでつけていかないといけない無駄になってしまいます。
そのようにメンテナンス期間を合わせる必要です。
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